口の中には血の混じったガム
もう、今年の八月が終わった。夏が静かに終わろうとしている。
そして静かに、秋の風が吹き始めている。
何がしたい
何をされた
何を見ている
何が聞こえた
これ以上、何も…。
伸びた茶色い髪、黒い髪が目立つ頭部、少し焼けた両腕、線が三本の左目、口の中のガム、何も怖くないと思った冷めた心、その裏側、私。
仰向けにそっと倒れる。
目に見えるのは真っ白な天井、私は見えない、私が見えない。聞こえない、聞こえるのは生きている象徴、呼吸の音。
まだ生きてるね、
どうする。